私が電験3種を取ったのは、20と数年前です。
今は、電験2種を勉強中です。
昔を思い出しながら、かつ、今の思うところを加味しながら、
私が思う、電験3種受験の勉強法を書いてみたいと思います。
電験3種の試験について
電験3種の試験といえば、理論、電力、機械、法規の4科目からなり、
科目合格制度があるので、3年間の内に4科目を取れば合格となります。
また、合格ラインは60%です。
また、難易度により、調整が入ることがあり60%以下で合格することがあります。
皆さんが、よく知っていることですよね。
資格試験の大半がそうであるように、満点を取る必要はありません。
「効率的に、7割を目指して学習をすればよい」と考えます。
上の図は、私が考える得点と時間の関係図です。
電験3種の合格までに必要な時間は、約1000時間と言われています。
1000時間で合格ラインの70%付近まで持って行けたとして、
100%付近まで持って行くには倍の2000時間以上の時間が必要になります。
(この図は、jw_cadの2次曲線を使って適当に作ったものですが、割と良くできています。)
また、確実に100%を狙うことは無理です。必要時間は無限大となります。
電験3種の問題には、たまに電験2種の問題が紛れ込んでいます。
また理論の問題では、数学的ヒラメキがないと解けないものもあります。
その様な問題は捨てましょう。
次に、科目合格制度についてです。
大いに使いましょう。折角の制度です。
私は、電験3種は一発合格でした。
しかし今回の電験2種の1次試験は、1年目は機械と法規を取り、2年目に理論と電力を取りました。
狙った訳ではなく、単純に1年目の試験で理論と電力を落としただけです。
それでも、2年目は2科目なので楽にはなりました。
電験3種の場合も、まず1年目は全科目合格を狙っていきましょう。
一発で取れれば越したことはないのですが、取りこぼしがあれば2年目に取りましょう。
ちなみに、1000時間を1日2時間勉強するとして、1年の内350日勉強できるとすると、
$1000\div2\div350=1.43$ となり、一年と半年程かかります。
4科目の順番
4科目(理論、電力、機械、法規)の順番ですが、
これは、他のブログ等で言われているように、理論が最初です。
理論は、他の3科目の土台になっている部分が多々あります。
まずは理論、次に機械を推奨します。
電験3種の難関科目は、理論と機械です。
この2科目を1年目に取れれば、次の年には全て取れます。
機械の次は、電力です。
法規を最後に持ってきたいので、3科目は電力となります。
最後に法規です。
法規は、暗記部分が多くあり、記憶に残っている間に試験を受けたいからです。
私が薦める順番は、理論、機械、電力、法規の順です。
私の意見は別にして、自分に合った参考書でないと、勉強に時間が掛かります。
まったく合わない参考書だと、試験に合格できないかもしれません。
よくよく考えてから、参考書を選んでください。
受験までのタイムスケジュール
参考書を買ってから試験までにやるべきことは、これと決めた参考書を何回もやる。
最低、3回以上やる。
それに、尽きます。
では、もう少し詳しく見ていきましょう。
まず、参考書を買ったら、一回流し読みをしましょう。
その参考書の全体像の把握と雰囲気の確認だけでよいのです。
できれば、全科目について流し読みをしましょう。
電験3種試験の全体像が「おぼろげ」に見えてくれば十分です。
一日2時間の勉強で、一冊1週間ぐらいで流し読みできるのではと思います。
4科目4冊で、4週間ぐらい、約1ヶ月。
(2種類の参考書を買われた方は、全てを一度流し読みしてください。
4科目8冊で、2ヶ月。)
流し読みが終わったら、本格的に始めましょう。
まずは理論から。
解説を読んで、問題を解く。
分からないところは調べる。必要ならメモを取る。
理論だけを、初めから終わりまで1巡したら、さらに続けて1巡。
最初の1巡目が1ヶ月半、2巡目が1ヶ月ぐらいで終われば良いのですが。
理論を2巡するのに2ヶ月半。
次は、機械。で、これも2巡して2ヶ月半。
電力、法規も、各々2巡して、各々2ヶ月半。
4科目、2巡で、10ヶ月。
法規まで2巡させたら、また理論に戻りましょう。
次の理論は、1巡したら機械に、機械も1巡したら電力に移っていきましょう。
4科目1巡に、各々1ヶ月として、4ヶ月。
ここまでで、13ヶ月は必要となっています。
試験の1か月前まで、この繰り返しです。
試験の1か月前になれば、次のステップです。
試験本番前1ヶ月からは、本番練習(疑似模試)に当てましょう。
試験問題は、一般財団法人「電気技術者試験センター」に過去問(PDF)があります。
今現在2009年度から2020年度までの12年分があります。
これを両面コピーし、本番さながらの問題を作ります。
計算は、本番同様、問題用紙の余白を使ってください。
休みの日は、本番時間に近い時間帯に(理論は9時15分から90分といった具合に)試験問題を解いていきましょう。
時間通りに試験問題を解き終わったら、すぐに答え合わせをする。
休息時間は40分ぐらいなので、答え合わせと間違えたところのチェック(何で間違えたか?正解するには何が必要だったか?)をサラッとしたら、次の科目の準備をしてください。
詳細な復習は、その日の夜とか、近い別の日に行いましょう。
普通の日は、理論だけとか、電力だけとか、1科目だけをタイマーを使って本番の試験時間で。
1科の試験が終わったら、直ぐに詳細な復習をしましょう。
その日に復習が終わらなければ、次の日にも復習をしましょう。
試験とその復習の時間が離れてしまうと、効果が薄れてきます。
1年分の試験と、その詳細な復習が終わったら、次の年の試験に取り掛かってください。
また、参考書で解いたことがある問題か出てくることもあると思います。
気にすることはありません。
この模試の目的は、1点でも多く取ることです。
解けない問題は後回しにするか、やらない。
5分以上掛かりそうな問題は後回しにする。
解ける問題は効率よく解く。
この見極めの練習と言って良いと思います。
10年分もやれば、見えてくるものがあると思います。
途中で、「ここを補強しないと」というところが出てくれば、急ぎ補強してください。
その辺は、臨機応変に。
本番の試験では、理論、電力、機械は、1問4分半の時間しかありません。
法規は、5分と少しぐらいです。
ここに、問題文を読んで、やらない問題、後に回す問題、直ぐにやる問題を判断する時間を加味すると、1問3~4分で解かないといけなくなります。
この辺の時間も、頭に入れておきましょう。
最後に、解けなかった問題の答えも、白紙にせず、どこかを塗りつぶしてください。
20%の確率で正解します。
これが私の考えるタイムスケジュールです。
ここまで予定通りにやって、14か月掛かります。
電験3種に1000時間は、妥当な時間だと思います。
1日ミッチリ2時間で想定しています。
1日3時間、休みの日は7~8時間とすれば、1年でできなくはない時間かと。
すき間時間
上の時間にすき間時間は含みません。
通勤時間、昼休み、寝るまでの飲酒の時間、等、すき間時間も勉強に当てましょう。
そのすき間時間用の本として、
楽天から
こんなのは、いかがでしょうか。
これも、一度書店に行って、確認してから買ってくださいね。
これを、すき間時間に何度も読んでください。
すき間時間の知識もバカになりません。
受験勉強期間中は、その勉強に浸っていると思えるまで、集中してください。
合格を祈っています。
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